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医師・専門家からのアドバイス

抜け毛の原因は病気?医師が語る髪と健康の関係とは

書籍「最強!の毛髪再生医療」の表紙

ふだんあまり意識することはありませんが、髪というのは不健康になるとパサついたり、切れやすくなったり、変化するものです。そしてそうした変化は、健康のバロメーターともなりえます。急に抜け毛が増えた場合、もしかしたら何か病気の可能性も考えられるのです。今回は、書籍「最強!の毛髪再生医療 - 豊かな髪と再び出会える本」より、髪と健康の関係について解説されている個所をピックアップして紹介します。

「髪は健康のバロメーター」と言われる理由

「髪は健康のバロメーター」と言われます。つまり、髪の毛の状態を見れば、その人が健康かどうかわかるということです。それはどうしてでしょうか?

 我々人間は、日々の食事から栄養を摂り、生きています。毎日の食事から摂った栄養は、心臓や肺、脳、肝臓、腎臓、神経といった、生命の維持に直接関係する重要な器官から優先的に分配されていきます。これは、自分の命を守るために必要な体としての仕組みです。

 また、どこかに病気の部位があったり、激しい運動などで体が疲労していたりすると、病気を治したり、疲れを取り除いて体を癒したりするために、体はたくさんの栄養を必要とし、消費していきます。

 そう考えると、髪や皮膚、爪など、生命の維持に直接関係ない部分に栄養が回ってくるのは、最後の最後だということがわかります。

 特に髪の毛は、生きる上では絶対に必要不可欠なものではなく、優先順位も低いために、余った血液(栄養)で最後につくられるのです。

 もし、髪の毛が生命の維持に直結していたら、薄毛は生命の危機となります。しかし、現実はそうではありません。実際に薄毛の人でも生きていく上で大きな支障がないのは、こうした理由からです。

 逆説的に言えることは、髪や皮膚、爪など、最後に栄養が回ってくる部位が元気であれば、体はもちろん健康であるということです。体が元気ではないということは、髪や皮膚に栄養が届くまでの間に病気などの何か不具合があり、それで栄養が消費されて、髪や皮膚までに回ってこないということになります。

 こうしたことから、「髪は健康のバロメーター」と言われるのです。

 健康な動物の毛並みがツヤツヤであるように、人間の場合も、頭髪をすこやかにしたいのであれば健康である必要があります。

 加齢とともに髪は細りますし、抜け毛なども起こりやすくなってきます。そのほか、不規則な生活やストレス、急激なダイエットなどによっても抜け毛、薄毛は起こります。「年だから仕方ない」ではなく、体が発してくれる注意喚起のメッセージだと捉えて対策をしましょう。

腸が不健康のままで頭皮が改善することは難しい

 前述していますが、私が院長を務める「あらなみクリニック」(静岡院)は『患者が決めた! いい病院 近畿·東海版』、において、東海地方皮膚科総合評価2位、医療水準のみでは1位に選んでいただきました。

 いったいほかの皮膚科医院と何が違うかというと、前章でも述べているように、漢方薬を治療に取り入れている点です。

 皮膚は「内臓の鏡」とも言われ、漢方薬で内臓を整えると、たしかにアトピー性皮膚炎やニキビは明らかに改善します。

 特に赤ちゃんがアトピーであるなら、胃腸を整える漢方薬を3カ月も飲めば、どんなに酷くても肌はきれいになります。

 それほどまでに腸と肌、もちろん髪も密接に関わっているのです。

 美肌と艶髪(つやかみ)にとって、とても大事な腸の健康。薄毛治療にどれだけ高いお金を費やしても、腸が不健康のままでは頭皮が改善することはありません。また、自分では普段の食生活で気をつけているつもりでも、便秘だったり下痢だったりでは、腸内細菌がちゃんと働くことができておらず、腸も不健康状態だということの表れと言えます。

 自分の食事が適切であるか否かは、便の性状で判断してください。

 前章でも触れているとおり、いわゆるきれいな「バナナウンチ」がスッキリ出たらOKです。食事だけではなかなかバナナウンチをつくれない場合は、サプリメントを補完食として摂るのもいいでしょう。

 ただし、「快便サプリ」と言われているものの中にはセンナなど下剤が入っている物もあります。直腸性便秘や男性に多い下痢と便秘を繰り返す痙攣(けいれん)性便秘に対しては効果がないばかりか、逆効果になることもあるので注意が必要です。

 また、成分に「マグネシウム」の文字があるのはやめたほうがよいでしょう。なぜなら、マグネシウムも腸内の善玉菌を増やすのではなく、単なる下剤だからです。

 私自身は紅景天(こうけいてん)、サラシア、ウコンなどを主成分とする『漢流美人』(千葉県船橋市の中山薬局)というサプリを愛用しています。これを飲むとバナナウンチがスッキリ出ます。ほかにヨーグルトや青汁など、自分に合ったバナナウンチの作り方を編み出してください。

 便の状態が良くなればなるほど、それだけ髪の毛にもいい影響があることをぜひ頭に入れておくといいでしょう。

病気が原因の抜け毛もある

 抜け毛や薄毛は、ほとんどの場合がホルモンバランスの変化によるものですが、中には体の病気が原因で起こるケースもあるため、注意が必要です。

 主な症状として、糖尿病などで引き起こされるホルモン系の異常、血行不良、肝臓疾患、強いストレスによる精神疾患、脂漏性皮膚炎、全身性エリテマトーデスなどが挙げられます。

 これらの病気による抜け毛は、毛髪と頭皮のケアだけを心掛けていても決して改善しません。頭皮も肌の一部ですから、本当の原因を突き止め、体の中から治していくことが重要になります。短期間で髪の量が急に減ったような場合は、必ず病院を受診するようにしてください。

 それほど内臓(特に腸)と髪は密接な関係があります。行動が消極的なネズミに活発なネズミの腸内細菌を移植したら、消極的なネズミが活発になるなど、腸内細菌で性格も変わることを証明した実験は有名です。

 また、ある腸内細菌がつくり出すエクオールという物質が肌老化を防ぐこともわかっています。老けたくないなら、あるいは薄毛になりたくないなら、とにかく腸を健全にすることが最も重要でしょう。

 その手段として私は漢方薬を使っていますが、漢方薬は医院に受診しなければもらえません。普段の食生活としては、良い腸内細菌を増やすために、腸内細菌の糧となる食物繊維をたくさん摂ることなどが必要です。

 また、日本人の持っている腸内細菌は、長い年月をかけて日本の食事、つまり和食中心で育ってきたものですから、基本的な食事は和食にするべきです。

 お隣の韓国人は辛いものが平気ですが、日本人が辛い物ばかり食べていたらたちまち下痢になってしまうのは、日本人の腸内細菌が韓国の食事には慣れてないからです。

ヨムトニック編集部からヒトコト!

髪も人体の一部ですから、身体が不健康になるとやはり影響が出てきてしまうのですね。しかし、髪の健康が腸と直結しているというのは意外でした。免疫細胞の7割は腸にある、とも言われますから、体の健康≒腸の健康≒髪の健康、というような図式が成り立つのでしょう。

本書、「最強!の毛髪再生医療 - 豊かな髪と再び出会える本」には、こういった薄毛対策に役立つ知識が網羅的に解説されています。薄毛について体系的な知識を得たい、という人は、ぜひ購入して読んでみてくださいね。

この記事で引用した書籍の著者
荒浪暁彦

[経歴]

  • 皮膚科医・漢方医・美容皮膚科医
  • 日本皮膚科学会認定専門医
  • 慶應義塾大学漢方医学センター非常勤講師
  • 浜松医科大学漢方医学講座非常勤講師
  • 日本医療毛髪再生研究会所属
  • 日本抗加齢美容医療学会員

静岡と千葉に美容クリニックを展開。西洋医療と漢方を用いた東洋医療をミックスし、他院にないユニークな治療を実践している。漢方を用いた皮膚病治療を広めるため、日本各地で医師向けの講演会を実施するほか、美容関連書籍も執筆するなど、精力的に活動している。

公式サイト:http://www.bihada-clinic.com

著書

書籍「最強!の毛髪再生医療」の表紙

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