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薄毛に関する疑問を徹底解剖!

公開日 2018年1月24日

円形脱毛症にかんするよくある疑問·回答まとめ

円形脱毛症のFAQ

症状について

そもそも円形脱毛症って何?

髪の毛が突然円形や楕円形に抜け落ちてしまう脱毛症のことを言います。一箇所だけの場合もありますし、数カ所抜けることもあります。重症化すると頭部全体の毛が抜け、さらに全身の毛に及ぶこともあります。

免疫細胞のリンパ球が毛包を異物とみなして攻撃してしまうことで髪の毛が抜ける自己免疫疾患の一つと言われています。発症しやすい体質があってストレスが加わると起こりやすいと考えられていますが原因は明確に解明されていません。

どういう種類がある?

円形脱毛症は一種類ではなく、脱毛斑の数や範囲、場所などによって以下の4つのタイプに分けられています。

単発型

円形脱毛症の中で最も多く見られるタイプで、円形または楕円形の脱毛斑が1ヶ所にできます。大きさは様々で硬貨くらいのサイズが多いため10円ハゲと言われることもあります。

多発型

脱毛斑が2つ以上発生するタイプで最初から数か所脱毛が起きる場合と単発型が進行して数カ所になる場合があります。また複数の脱毛斑が結合して拡大する場合もあります。

全頭型

脱毛斑が頭部全体に広がって髪の毛がすべて抜け落ちるタイプです。適切な治療を受けていても治りにくいケースが多く症状が長引く傾向にあります。

汎発型

眉毛やまつ毛など頭部だけに留まらず、すね毛や陰毛など全身の毛が抜けて落ちてしまうタイプです。非常に治りにくく悪性円形脱毛症や全身脱毛症と呼ばれることもあります。

病気とは違う?

円形脱毛症それ自体は病気ではありませんが、自己免疫異常が原因のため、以下のような他の疾患を併発している可能性があります。

慢性甲状腺炎

甲状腺に慢性の炎症があって甲状腺が腫れたり甲状腺機能に異常が起きる自己免疫疾患です。円形脱毛症のうち8%の人が慢性甲状腺炎を併発しているという調査報告があります。

尋常性白斑

突然全身のあらゆる場所で色素が抜けてまだら状に白くなるもので、皮膚の色素を作る細胞に対する自己免疫疾患です。円形脱毛症のうち4%の人が併発しているという調査報告があります。

全身性エリテマトーデス

原因不明の全身性自己免疫疾患で特定疾患(難病)に指定されています。発熱や全身の倦怠感などの全身性症状と皮膚や関節、臓器に炎症が起きる局所性症状があります。

関節リウマチ

関節やその周囲に細胞に対する自己免疫疾患です。関節の腫れや痛み、こわばり、変形といった症状があります。日本で70万人以上が発症し、1:3で女性の割合が高くなっています。

重症筋無力症

神経と筋肉がつながる部分の障害で力が入らなくなる病気で、全身の筋力が弱くなって疲れやすくなります。自己免疫疾患の一種でまぶたが垂れ下がったり足のもつれなども起きます。

初期症状や、予兆みたいなものはある?

円形脱毛症は初期症状や予兆のようなものがほとんどなく、ある日突然髪が抜けていることに気がつくケースがほとんどです。自分ではわからずに人に指摘されたり、洗髪やブラッシング時にありえないほどの抜け毛で気づきます。

初期症状としてまれに頭皮にチクッとしたかゆみを感じることがありますが、通常はそれだけで円形脱毛症だとは思わないでしょう。また円形脱毛症の症状として、点状凹窪と言って爪に針で突いたような窪みができることがあります。

症状が出るのに年齢は関係ある?

円形脱毛症は年齢や性別、人種などの違いに関係なく発症します。AGA(男性型脱毛症)のように40代前後の男性が発症しやすいとか、女性が更年期障害の影響で抜け毛が多くなるといったこととは全く無関係です。

大人も子供も円形脱毛症になる原因は同じと考えられていますが、子供は髪の生え際が帯状に抜ける蛇行状脱毛症になりやすい傾向があり、円形脱毛症を発症する子供の3人に1人はアレルギー体質という調査結果もあります。

円形脱毛症が繰り返すことはある?

円形脱毛症は再発しやすいと言われています。自然に髪の毛が回復することもありますが、15~25%が全頭型や汎発型に移行すると言われ再発を繰り返します。すぐに再発したり数年してから再発することもあり期間は一定ではありません。

再発しやすい理由としては円形脱毛症が自己免疫疾患の一種であることが挙げられます。自己の免疫機能に因るところが大きいので、一度発症してしまうと元の正常な状態に戻すのが難しいと考えられます。

原因について

ストレスが原因というのは本当?

円形脱毛症はリンパ球が毛包を異物とみなして攻撃してしまう自己免疫応答が原因と考えられているため、ストレスそのものが脱毛を引き起こすことは考えにくいですが、強いストレスがきっかけになる可能性はあります。

精神的にストレスを感じると誰でも円形脱毛症になるわけではありません。もともと円形脱毛症になりやすい素因があって、ストレスにより自律神経やホルモンバランスが崩れた際に脱毛スイッチが入る場合があるという程度です。

どういう原因で引き起こされる?

すべてのメカニズムが明らかになったわけではありませんが、円形脱毛症が引き起こされる主な原因は自己免疫応答だと考えられています。自己免疫応答とは自分自身の細胞を異物として認識してしまう免疫異常の一つです。

円形脱毛症は毛包細胞に対する自己免疫応答によって起こるもので、毛根の周囲で炎症が起こって損傷し髪の毛が抜けます。免疫細胞の攻撃が長期間続くと、毛母細胞などが受けるダメージが大きくなり発毛しなくなることもあります。

円形脱毛症になりやすいのはどんな人?

円形脱毛症になりやすい人の特徴としてアトピー素因というのがあります。これはアトピー性疾患を持つ人のことで、特に子供の場合はアトピー素因を持っていると円形脱毛症になりやすい傾向があります。

強いストレスは直接的な関連性は否定されていますが、円形脱毛症の誘因になることはあると言われています。ただアトピー素因やストレスも統計的にそのような傾向がわかるだけで、該当するからといって必ず発症するわけではありません。

対策方法について

完治はする?

脱毛斑が1つの単発型の場合は治療しなくても自然に回復することがほとんどで完治します。しかし脱毛斑の数が多くなればなるほど時間がかかるようになります。多発型でも範囲が狭ければ治りやすいですが、広範囲に広がっているとなかなか治りません。

すべての頭髪が脱毛する全頭型や全身に渡り脱毛する汎発型になると完治するのが難しくなります。自然治癒する可能性は極めて低く、病院で適切な治療を受けたとしても治るまで数年かかることを覚悟しなければなりません。

放置していて治るもの?

放置していて治るのは脱毛斑が1つの単発型か多発型でも範囲が狭い場合のみです。自然に治る場合はだいたい6ヶ月から1年以内に回復します。単発型でも1年以上続く場合は長引くか、多発型や全頭型に移行する可能性があります。

円形脱毛症が単発型で自然治癒の可能性が高くても、できれば皮膚科などを受診しておくことをおすすめします。自分では気がつかなくて多発型だったということもありますし、治療も受けられますから精神的にも楽になるはずです。

病院ではどういう治療をする?

円形脱毛症の治療に関しては日本皮膚科学会が作成した円形脱毛症診療ガイドラインをもとに、発症してからの期間と脱毛の範囲の広さによって各病院で治療が行われます。

初期で範囲が狭い場合

ステロイドや塩化カルプロニウムなどの外用薬とグリチルリチン、セファランチンなどの内服薬との組み合わせで治療を進め経過観察をします。

範囲は狭いが長引いている場合

脱毛の範囲は広がってはいないが回復の兆候が見られない場合は脱毛部にステロイドを局所注射したりドライアイスを当てて軽く冷却する雪状炭酸圧抵療法が試されます。

範囲が広く、長引いている場合

脱毛範囲が広く6ヶ月以上回復しない場合は、皮膚にかぶれを起こす薬品を脱毛部に塗布する局所免疫療法が行われます。有効率は60%以上ありますが中止すると再び脱毛します。

自分でできる対処法はある?

円形脱毛症は自分で治療することはできませんが、やれること·やっておきたいことはあります。脱毛が気になる人は以下の対処法を試してみてください。

目立たなせない髪型にする

円形脱毛症の程度にもよりますが、軽度なら目立たないような髪型に変えるのが基本です。ヘアスタイルのプロである美容師さんに事情を話して最適な髪型にします。ウィッグを組み合わせるのもよいでしょう。

生活習慣に気を使う

円形脱毛症は生活習慣が直結した原因ではありませんが、回復に向かった場合に少しでも髪が成長しやすくなるように規則正しい生活とバランスの良い食事を心がけるようにしましょう。

シャンプーを見直す

シャンプーが原因で円形脱毛症になることはありませんが、頭皮や毛髪にダメージを与えるようなシャンプーの使用は避け、低刺激で天然由来成分を配合したシャンプーに変えることをおすすめします。