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薄毛に関する疑問を徹底解剖!

公開日 2018年1月22日

アトピーと抜け毛についてのよくある疑問・回答まとめ

アトピーと抜け毛の関係

アトピーで抜け毛が増える?

アトピー性皮膚炎の人は腕や顔だけでなく頭皮に症状が出る場合もあるため、以下のようにアトピーが原因で抜け毛が増えることがあります。

皮脂が原因のもの

アトピー性皮膚炎は皮膚のバリア機能が弱い人がなりやすく、乾燥しやすくなっています。水分が足りなくなって乾燥肌になると肌を守るために皮脂を過剰に分泌します。この乾燥しているのに脂性という肌の状態をドライオイリーと呼び、抜け毛を引き起こします。

頭皮に分泌された過剰な皮脂は毛穴を詰まらせるだけでなく、雑菌が繁殖して炎症を起こす原因にもなります。このようにして頭皮の状態は最悪になり抜け毛を増やしてしまうのです。

掻くことが原因のもの

アトピー性皮膚炎の代表的な症状として湿疹やかゆみがありますが、頭皮に症状が出た場合に強く掻いてしまうため抜け毛が増えるということが考えられます。アトピーによる乾燥や湿疹などのかゆみは強く、寝ている時に無意識に掻いているということがあります。

もともと乾燥している頭皮に対して強く掻くと大きなダメージ与えます。また髪の根元も擦れてしまうため、物理的ストレスで抜け毛が増えてしまうのです。さらに爪を立てて掻いてしまうと頭皮を傷つけてしまい炎症がひどくなるという悪循環になります。

ストレスが原因のもの

アトピー性皮膚炎の原因の一つにストレスがあります。幼少期にアトピーで大人になって落ち着いていた人が職場でのストレスや環境の変化で再発してしまうということがよくあります。

アトピーでない人でもストレスは薄毛の原因になるくらいですので、アトピーの人がストレスで自律神経が乱れ免疫機能が狂ってしまうと、その影響はさらに強く出ます。また精神的ストレスだけでなくシャンプーのしすぎや頭皮を掻くなど物理的ストレスも抜け毛を増やします。

アトピー以外で考えられる抜け毛の原因は?

抜け毛--薄毛は様々な要因が複雑に絡み合って起きるため特定することは難しいですが、一般的には以下のような原因がよく知られています。

AGA

男性型脱毛症と呼ばれるもので薄毛の原因として最も広く知られています。男性ホルモンのテストステロンが5α-リダクターゼにより活性化したDHTに変性するのですが、これが毛母細胞を弱らせてしまいます。

その結果、ヘアサイクルが短くなって本来なら長く太く成長するはずの髪の毛が途中で抜けてしまったり、細く弱々しい状態になって薄毛が進行します。側頭部や後頭部を残しハゲ上がっていくのが特徴で遺伝の影響を受けると言われています。

FAGA

FAGAとは女性男性型脱毛症のことで、発症するメカニズムが異なるため男性型脱毛症(AGA)とは区別されます。AGAのように一部から進行していくのではなく、髪が細くなって頭部全体が薄くなるのが特徴です。

原因ははっきり特定はされていませんが、加齢や生活習慣などの影響で女性ホルモンが減ることにより相対的に男性ホルモンの割合が増加することが影響していると考えられます。女性ホルモンは減少しても一定量は分泌されるのでAGAほど進行していきません。

妊娠/出産

妊娠エストロゲンが減少し、出産までの妊婦の身体を保つためにプロゲステロンの分泌量が増えホルモンバランスが崩れます。プロゲステロンの影響でヘアサイクルが乱れ、本来抜けるはずだった毛髪が維持されます。

ところが出産を終えるとホルモンバランスが元の状態に戻り、産後3ヶ月~6ヶ月で一気に抜け毛が増えてしまうのです。人によっては妊娠中にヘアサイクルが短くなって抜け落ちるケースもありますがいずれにしろ、身体の状態が安定するとほとんどは自然に治ります。

脂漏性脱毛症

ホルモンバランスの異常やストレスにより過剰に皮脂が分泌されることが原因の脱毛症です。頭皮の皮脂が毛穴を塞いでしまうのが主な原因なのですが、それが直接的に抜け毛を増やすというわけではありません。

塞がれた毛穴の周辺が不衛生になって毛根の働きが鈍くなり、常在菌が異常繁殖をするのですが、それが頭皮に炎症を引き起こします。炎症により頭皮環境が著しく悪化するため髪の毛が育たなくなりやがて抜け落ちてしまうのです。

ひこう性脱毛症

フケ症と脱毛が合併したような症状を持つ脱毛症のことで発症メカニズムは脂漏性脱毛症と似ています。脂漏性脱毛症は異常分泌した皮脂が毛穴を塞ぎますが、ひこう性脱毛症では大量発生したフケが毛穴を塞ぎます。

塞がれた毛穴は老廃物の排出ができなくなり、そこに常在菌が異常繁殖して炎症を起こし抜け毛を増やしてしまうのです。医学的に明確には原因は解明されておらず、フケ症=ひこう性脱毛症ではありませんが、大量のフケに加えてかゆみや頭皮に赤みが出たら要注意です。

治療・対策方法について

アトピーによる抜け毛は回復する?

アトピー症状が治まれば回復します。アトピー性皮膚炎による抜け毛は炎症によるかゆみに耐えられずに強く掻いてしまったり、乾燥肌を守るため皮脂が異常に分泌することで起こります。炎症が治まり皮膚が回復してくれば髪の毛も復活してきます。

毛根まで深く傷つけていたり頭皮ケアをしっかりしていないと治りにくいこともありますが、永遠に抜けた状態になることはありません。但し頭皮が正常な状態になってから髪の毛が生え揃うまで時間はかかりますので、焦らないことです。

育毛対策は効果ある?

薄毛の原因がアトピーだとわかっている場合は、頭皮のアトピー症状を改善することが第一です。育毛剤を使用するなど一般的な育毛対策の必要はありませんし、効果がないばかりか逆効果になってしまう可能性もあります。

無添加のものを使用すれば大丈夫な時もありますが、育毛剤の中には皮膚に刺激を与えるものが多いのでバリア機能が低下しているアトピー性皮膚炎にはよくありません。医師と相談してしっかり治療をするのがよいでしょう。

日常生活で気を付けることは?

アトピー性皮膚炎の人が日常生活で最も気をつけたいのは食生活です。脂分が多い揚げ物類や刺激が強い辛い食べ物、添加物が多いインスタント食品やカフェインが含まれるコーヒー、緑茶などはできるだけ摂るのを控えるように心がけてください。

またストレスを溜めるのは抜け毛が悪化する原因になりますので、睡眠時間を十分に取ることとウォーキングや水泳など適度な運動をするなどストレスを解消して身体が健全な状態を保てるように努めましょう。

どんなシャンプーを使うべき?

アトピー性皮膚炎による抜け毛·薄毛が気になる場合は、以下のような点に注意してシャンプー選びをするようにしてください。

低刺激のもの

アトピー性皮膚炎はバリア機能が低下してただでさえ刺激に弱い状態になっていますので、シャンプーもできるだけ低刺激性のものを選ぶようにしてください。また頭皮を掻いてしまって傷をつけてしまうと雑菌が入ってしまうこともあります。

そのためには消炎成分が含まれるシャンプーが望ましいのですが、その場合も刺激が少ないことが条件。カミツレエキスなどは植物性で消炎作用があることで知られていますが、その中でもマイルドな洗浄力のものを選んでください。

保湿力の成分を含んだもの

アトピー性皮膚炎は非常に乾燥しやすい状態になっており、頭皮を保護するために皮脂が異常分泌して抜け毛を増やしてしまうことがあります。フケも出やすくなるので、そのままでは頭皮環境がますます悪化してしまいます。

それを防ぐためには保湿成分が含まれたシャンプーを使用するのがよいでしょう。アルガンオイルやココナッツオイル、ホホバ油など植物由来のオイルが配合されたシャンプーを使用すると、頭皮の水分を保つ効果が期待できます。

殺菌成分を含んだもの

アトピー性皮膚炎で頭皮を掻き壊して血が出ているとか炎症が進んで重症化すると感染症が心配になります。膿んでじゅくじゅくした状態にならないようにするためには殺菌成分が配合されているシャンプーを選ぶことも検討します。

スカルプシャンプーと呼ばれるものは頭皮の汚れを除去し雑菌の繁殖を予防する効果が期待できますが、洗浄力が強過ぎて頭皮によくないものもあります。アミノ酸系の洗浄力が弱いタイプのものを選ぶようにしてください。

洗いすぎて頭皮がパサパサになったときはどう対処する?

洗髪で頭皮がパサパサな状態になるようなら、シャンプーをアミノ酸系のマイルドな洗浄力のものに切り替えて、洗い方もゴシゴシ擦らないように注意することです。季節によってはシャンプーを1日おきにしてもよいかもしれません。

症状がひどい場合は自分だけで判断しないことです。すでにアトピーの治療を受けている場合は医師に相談してみることをおすすめします。保湿剤を処方してもらうなど、症状に合わせて適切な対処をすることが重要です。