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薄毛に関する疑問を徹底解剖!

公開日 2017年12月27日

育毛剤と発毛剤についてのよくある疑問·回答まとめ

違いに迷う人形のイメージ

基本的なギモン

発毛剤と育毛剤の違いは?

はっきりと定義があるわけではありませんが、含まれている有効成分や頭髪へのアプローチ方法で大まかに区別されています。

それぞれの概要は以下の通りです。

発毛剤とは

その名の通り、毛が生えてくるのを促す薬剤です。厚生労働省が認めた成分だけが使われます。効果の高い成分を使うため、手に入れるためには医師に処方してもらう必要があります。

育毛剤とは

脱毛を予防し、毛髪の成長を促すことを目的とするもので、医薬部外品に分類される商品が多くなっています。医薬部外品とは医薬品と化粧品の中間的な位置づけになるものです。

育毛剤は配合成分の働きにより血行不良や皮脂の過剰分泌、炎症などを抑えるためのサポート(それ自身の効果ではなく、身体の回復機能をサポートするのが主)をしてくれます。脱毛を予防して今生えている毛髪を太く育てる効果は期待できますが、生えていない毛髪を復活させる発毛効果はありません。

市販の製品でも使えば毛が生える?

市販の発毛剤や育毛剤には様々な種類があり、本人の症状に合ったものを使用すればある程度の効果は期待できますが、約束されたものではありません。

また、発毛·育毛効果のある成分が含まれていたとしても販売上の制約で濃度が低くなっている場合もあります。

目的によって選ぶべきものは違いますから、購入する前にまず含有成分をしっかり確認することです。市販の製品の場合はあまり強い効果は期待できないので、薄毛初期ならよいですがかなり進行している場合は医師に相談することをおすすめします。

育毛剤と発毛剤の見極め方は?

育毛剤と発毛剤は、容器などの表記の違いをよく確認すると見分けることができます。

発毛剤はきちんとした臨床試験を行って発毛効果が医学的に認められているものなので医薬品として扱われます。

育毛剤とは今ある毛髪の成長を促したり脱毛予防に効果がある有効成分が配合されていますが、医学的な検証データは少ないため医薬品ではなく医薬部外品として扱われるのがほとんどです。広告に惑わされないようにするためには医薬品や医薬部外品といった表記に注目すればわかりやすいです。

どう使い分ければいい?

薄毛の度合いや目的によって最適なものを使用するというのが基本です。

育毛剤はその名の通り毛髪の成長を促すものですから、細くなった髪を太くしたい場合や髪が育つ頭皮環境を整えたい場合に適しています。

発毛剤は新しく髪を発毛させるための成分が含まれている医薬品なので育毛剤より積極的な薄毛改善をしたい場合に適しています。ただ医師の処方が必要だったり、市販されているものでも薬剤師の説明が必要です。

養毛剤って何?

養毛剤は髪に栄養を与えて抜け毛予防に役に立つ成分が含まれますが、化粧品に分類されるものが多く主に毛髪の保護を目的としています。

したがって発毛や育毛効果は広告で表記できず薄毛改善に直接働きかけるものではありあせん。

効果の強さはフケやかゆみなどを抑えて頭皮を清潔に保つためのシャンプーと同程度ですので、すでに薄毛が進行して悩んでいる人が使用しても改善は期待できません。髪を健やかにするための整髪料と考えておけばよいでしょう。

含まれている主な成分について

育毛剤に含まれる主な成分は?

市販の育毛剤には様々な成分が含まれているのですべてを紹介しきれませんが、その中でも注目したい、AGA診療ガイドラインに名前が掲載されているものを以下にピックアップしてみます。

t-フラバノン

花王が独自に開発した育毛有効成分で、毛球部に直接作用して薄毛や抜け毛を予防します。薄毛が進行する際にはTGF-βというタンパク質が作られるのですが、これが毛母細胞の分裂を抑制してヘアサイクルを短くしています。

花王は毛母細胞の増殖を促すとされる西洋オトギリソウのエキスからアスチルビンを発見。これに分子構造が似たt-フラバノンを合成しました。t-フラバノンはTGF-βの活性化を抑制する作用があるため薄毛や抜け毛の進行を妨げることができます。

アデノシン

もともと生体内にある成分で、毛乳頭細胞に直接働きかける発毛促進因子のFGF-7を数多く産生して高い育毛効果を得ることができます。血行を良くして抜け毛を防いだり、毛根の成長期を延ばして髪を長く太くする効果があります。

FGF-7は毛母細胞の分裂を活発にするのですが、薄毛が起きている部位はこれが半減していることが研究の結果でわかりました。FGF-7自体を製品化することが難しいためこれを作り出すことができるアデノシンに注目。資生堂の調査で育毛効果があることが実証されています。

サイトプリン·ペンタデカン

サイトプリンとペンタデカンという2つの成分の働きにより育毛を促すものです。両者は異なる成分ですがAGA診療ガイドライン上ではセットで扱われています。またサイトプリンとペンタデカンを併用した育毛剤が販売されています。

ライオン株式会社の研究で抜け毛が起きている場所で成長因子のBMPとエフリンの2つが不足していることがわかりました。これらを増殖させる効果があるのがサイトプリンです。ペンタデカンは髪の主成分であるケラチンと呼ばれるたんぱく質を合成する際に必要なエネルギーを補助する作用があるとされています。

セファランチン

ツツラフジ科タマサキツヅラフジから採取できるもので中国や台湾では円形脱毛症治療に効果がある民間医療薬として古くから利用されてきました。それがAGA治療にも効果があるのではないかと注目され育毛剤にも配合されるようになりました。

セファランチンには抗アレルギー作用、免疫機能増強作用、血管拡張作用などがあり、この中で血管拡張作用がAGAを治療する際に効果的と言われています。単独では効果が薄くプロペシアやミノキシジルとの併用で相乗効果が期待できます。

ケトコナゾール

抗真菌薬として利用され皮脂の分泌が多い頭皮で起こる脂漏性皮膚炎の改善に効果があるとされます。近年は脱毛の抑制に効果があると言われていますが、医薬品なので市販はされておらず外用としてならシャンプーを処方してもらえる病院があります。

AGA治療にも効果があると言われることがありますが、ケトコナゾールが持つ抗男性ホルモン作用は脱毛の抑制がメインで発毛を促すものではありません。ミノキシジルと効果が同等という話がありますが薄毛へのアプローチが全く違うため比較はできません。

発毛剤に含まれる成分は?

効果が認められている成分は、ミノキシジルとフィナステリドです。それぞれの概要は以下の通りです。

ミノキシジル(塗布タイプ)

血管拡張作用と毛細血管の増設作用により血流を改善することで発毛効果が期待できる成分です。元々は高血圧を治療する薬に用いられていましたが副作用で多毛症となる人が多かったため臨床試験をしたところ脱毛症に有効だとわかりました。

毛母細胞に直接作用し細胞分裂を活性化させることで髪の成長を早めるとされ、脱毛を抑制するフィナステリドとの併用が効果的と言われています。外用薬として使用する場合は頭皮に直接塗布するローションタイプになっており一般医薬品として販売されているものもあります。

フィナステリド(服用タイプ)

薄毛の原因物質である活性化した男性ホルモンの生成を抑制することで、薄毛の進行をストップする成分です。男性ホルモンのテストステロンは5αリダクターゼという酵素と結びつくとDHTという薄毛の原因物質に変わりますがフィナステリドは5αリダクターゼの働きを阻害するのです。

発毛剤として使用する場合はプロペシアやフィンペシアという名称で医師が処方する服用タイプのみがあり、外用薬はありません。元々は前立腺肥大や前立腺がんの治療薬として使用されていましたが薄毛治療薬として3年間で98%の人に有効という臨床結果も出ています。

使い方について

どう使えばいい?

使用方法はメーカーによっても異なりますが、発毛剤·育毛剤に記載されている用法·用量を守ることが基本です。

清潔な頭皮に擦り込むように塗布することが望まれるので洗髪後にマッサージをしながら使用するのがよいでしょう。

マッサージをする場合は指の腹で揉み込むようにして頭皮に浸透させます。ターゲットとなる毛穴の奥の毛根部に達するようなイメージで行います。大量に使用しても効果が上がることはないですし、育毛剤によっては副作用の可能性もあるので注意しましょう。

効果的な使い方は?

発毛剤·育毛剤の吸収をよくして効果を上げるためには、頭皮の状態が良好であることが必要です。

そのため最も効果が上がるのは入浴後の夜がよいと言われています。髪が最も成長するのは夜中の睡眠時なのでそこに合わせることを意識します。

また就寝前は精神的にも一番リラックスした状態で、それが入浴後なら体が温まって血流が良い状態なので効果が上がります。また塗布する際は頭皮マッサージを行い、たっぷり睡眠時間をとることです。入浴から発毛剤·育毛剤、マッサージ、睡眠はセットで考えるとよいでしょう。