育毛剤もクリニックも効果がなかった?20代男性の薄毛対策体験談
薄毛改善に成功した20代男性にインタビュー。育毛剤や育毛シャンプー、AGAクリニックといった数ある対策方法を試す中で、一体どういう教訓が得られたのか。気になる体験談を紹介します。
10代前半の頃、同級生から髪のことをからかわれる
――いつ頃から髪を気にするようになりましたか?
「いつ頃から、というと難しいのですが、自分の髪が人よりちょっと薄いと気づいたのは、中学生の頃でしょうか。
どういうタイミングだったかは忘れましたが、あるとき同級生が私の前頭部の頭皮が見えていることに気づいて、それでよく冗談を言われていました。私自身はとくに気にしていなかったし、同級生にも傷つけてやろうという意思はなかったと思うのですが、担任がそれを重く捉えてしまって……。
その件で個人面談を行うことになってしまったのが、髪の毛に関係する一番最初のちょっと苦い思い出でしょうか。」
――ハゲ、という言葉の響きが面白いのか、子供は少し額が広いくらいでも指摘してからかったりしますよね。
「そうですね。じっさい、当時の自分は薄毛ではなかったと思います。もともと髪の毛が細かったし、汗のかき方とかで髪がまとまってしまうと、頭皮が透けて見えてしまうのは、なんとなく想像できていたからです」
――それで悩んでしまうことはなかったんですね。
「なかったですね。ちょっとイヤな話なのですが、別にもっと薄毛の子がいて。いま思えば何かの病気だったのでしょうが、自分はそういう明らかな薄毛とは違うと考えていました。たまたま髪が細いだけで、このままハゲてしまうわけではないだろうと。
ただ、髪をうまくワックスで整えられないのが悩みでした。周りが毛束を作って格好良くセットしているのに、自分は髪が細いからウネウネ曲がってしまって、コシがないからすぐに垂れてしまうし、毛をまとめるとその分頭皮が見えてしまうし、どうしても無様になってしまうのが悩みと言えば悩みでしたね」
10代後半で徐々に髪が薄くなり、育毛剤を試す
――対策を考え始めたのはいつ頃ですか。
「高校を卒業してすぐくらいですね。
私は地元の大学に進学したため、自宅から大学に通っていたのですが、あるときから母が、私の髪の薄さを指摘してきたのです。正直なところ、母から指摘されるまで、自分の髪が薄くなっていることにはまったく気づいていませんでした。髪が薄く見えるのは毛が細いから、と思い込んでいたんです。」
――違ったんですか?
「違った、と思います。少なくとも母も私も、本気で髪のことを心配していました。
どうしたらいいかわからなかったので、とりあえずドラッグストアで育毛剤を買ってきて、それを使うようにしました。1万円前後の、今でも販売されている製品です。」
――効果はありましたか?
「少なくとも自覚できるほどの効果はありませんでした。自分はもともと外見に気を使うほうではなかったのですが、それでもけっこう思いつめてしまって。シャンプーのときに指に絡む毛や、枕についた毛の数を数えたりして、変化がないかを確かめたりしていました。
シャンプーも育毛成分の入ったものにしたり、入浴後に頭皮マッサージをしたり、自分なりにできることはやっていたつもりです」
クリニックでカウンセリングを受けるもうまくいかず
――薄毛対策をしようと思った時、どういう情報収集をしましたか?
「ネットでひたすら検索しました。当時は今ほどネットが普及していなかったのですが、それでもけっこう情報があって、自分なりに効果がありそうなものをピックアップしていきました」
――効果がありそう、というのはどうやって判断されたのですか?
「フィーリングです(笑)。あまりお金は掛けられないので、できるだけ安く、手軽にできるものを探しました。
そういえば、AGAクリニックの無料カウンセリングにも行きましたね。けっこう勇気を出して、田舎から都会のクリニックまで足を運びました。治療を受ける気はなかったんですが、無料で診断が受けられるなら多少の交通費を掛ける価値はあるだろうと。
でも、対応してくれたのは若いギャル風の看護士の方で、先生はちょっとだけ頭皮を見てすぐに引っ込んでしまいました。結局、初期のAGAだろうと言われ、契約についての説明をまた看護士さんから受けました。話を聞くだけのはずが、いつの間にか契約前提で話が進んでいて、ウン万~ウン十万のコースに入るか、せめて薬を買わないと帰れないような雰囲気で参りました」
――そんなクリニックがあるんですね。
「いや、公式ページをよくみたら、カウンセリングは専門カウンセラーが対応する、というようなことがしっかり書いてありました。コースも薬も、拒否する選択肢は用意されていたのですが、私の気が弱いせいで押し切られてしまったんです。無料カウンセリング、といっても慈善事業じゃないんだから、営業があるのは覚悟しておくべきだったと反省しました」
――結局どうされたんですか?
「薬だけ買って帰りました。様子を見て、2~3ヶ月後に再診、ということになったのですが、怖くなっちゃってそれっきりですね。薬というのはプロペシアだったんですが、それも怖くて飲んでいません。いまはそれがちゃんとした薬だと知っていますが、最初に説明を受けた看護士さんに不信感しかなかったので」
薄毛対策は小手先ではうまくいかないと実感
――いままで試した中で、一番効果があった対策方法はなんですか?
「これが効いた、というのはありませんね。できることを全部やっていたら、いつの間にか元に戻っていたという感じです。まだ髪は薄いですが、少なくともパッと見では普通に見えるくらいになりました。
育毛剤も育毛シャンプーも、あれを試してこれを試して、という感じだったので、もしかしたらどれかが効いたのかもしれません。でも個人的には、規則正しい生活習慣を続けたのがよかったのではないかと思います」
――AGAを改善するためには、規則正しい生活習慣は大前提ですからね。
「恥ずかしい話なのですが、母から髪の薄さを指摘されたころは、麻雀を覚えたばかりで毎日のように徹夜していました。食生活も乱れていて、スナック類やインスタント食品、コンビニ飯など、身体に悪いものばかり食べていましたね。
薄毛を気にするようになって、そういう生活を少しずつ改めていったんです。もちろん人によって違うとは思いますが、私は薄毛対策はダイエットのようなものではないかと思います。劇的に変わることはないけど、長い期間ちょっとずつ努力することでいい方向に変化していく、というような」
――確かに似ていますね。一時的な対策ではすぐに元に戻ってしまうところとか。最後に、薄毛対策についてのアドバイスなどをお伺いしてもよろしいでしょうか。
「うーん、人によって薄毛の原因は違うと思いますから難しいですね。ありきたりですが、薄毛対策は一朝一夕ではいかない、ということと、あんまり深刻になり過ぎない、ということでしょうか。
それから、健康を意識した生活習慣も大事ですね。まずは髪の土台である身体の健康を整えた上で、その他の対策をしていくといいのではないでしょうか」
――本日はありがとうございました。