公開日 2018年4月27日
髪の毛の役割が知りたいです。薄毛の進行で健康が脅かされることはありますか?

[相談内容]
私はまだ30代なのですが、薄毛が目立ってきています。このままだと若ハゲになってしまいそうなので、現在育毛に励んでいるのですが、気になることがあります。
薄毛だと見た目の印象が悪くなるだけでなく、健康上のリスクがあったりしますか?そもそも髪ってどういう役割を果たしているものなのでしょうか。
問診票
年齢 | 30代 |
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性別 | 男性 |
職業 | 会社員 |
役職 | なし |
睡眠時間 | 6~7時間 |
体重 | 65kg |
身長 | 175cm |
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趣味 | DIY |
肌状態 | 脂性 |
使用シャンプー | -- |
お酒頻度 | 月に2~3回 |
お酒量 | ジョッキビール2杯前後 |
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配偶者・恋人 | 既婚 |
運動 | なし |
薄毛治療暦 | なし |
薄毛血縁 | 父がハゲ |
[ヨムトニック編集部の回答]
ご相談ありがとうございます。「薄毛が健康に与える影響が知りたい」、ということですね。
以下に回答させていただきますが、我々は薄毛対策メディアを運営している編集者·ライターであって、医師や専門家ではありません。あくまでも本やウェブの情報(クリニックの解説等)をもとに調べたもの、という前提で参考にしていただけたらと思います。
髪の毛本来の役割とは
質問の内容にもある通り、薄毛が進むと最も気になるのが、外見上の変化です。残念ながら薄毛という要素は、プラス要因にはなりません。相手に与える第一印象として「この人は毛が薄いな」という情報が、まずインプットされてしまうのです。
しかし見た目から来る印象など、後からいくらでも修正や挽回が可能です。それよりも気になるのは、薄毛によりもたらされる、身体上のリスク。その内実を把握するには、髪の毛が持つ本来の役割を知る必要があります。
頭部への衝撃を吸収する
「毛は弱い部分を守るために生える」という説がありますが、間違いではありません。私たちの身体内を見直してみても、頭部をはじめ、生殖器官のある陰部、そしてリンパ節が通る脇の下などには、多くの体毛が生えています。
毛は一本一本だけを見ていると細く、(ヘアスタイルによっては)短いため、あまり防御には役立ちそうもありません。しかし内部にはわずかな空気が含まれており、まとまったかたちで密集すると、意外に高いクッション効果を発揮します。
特に髪の毛は、人体で最も重要な器官である『脳』を取り囲むように生えています。「頭部を打つ」などのアクシデントが発生した際、衝撃やダメージが脳へ伝わらないよう保護する、天然のヘルメットと呼んで差し支えないのかもしれません。
外気や紫外線から頭部を守る
頭部の露出により高まるリスクは、ほかにもあります。それは、外気の影響。
温暖な地域に住んでいる人にとっては、いまひとつピンとこないかもしれませんが、冬季の気温がマイナス何十度にまで低下する場所で頭部を露出することは、とても危険。脳梗塞などの疾病リスクが、急激に高まると言われています。髪の毛がフサフサに生えている人でも帽子で保護する必要があるのですから、薄毛の人はより一層注意しなくてはなりません。加えて寒さによる乾燥を、頭皮がダイレクトに受け止めると、育毛環境にも多大な悪影響が及びます。
また気温が上昇する夏季においても、髪の毛は頭部の保護に役立っています。降り注ぐ直射日光から頭部を守り、体温上昇を抑制してくれるのです。
さらに毛髪は、身体への悪影響が深刻な『紫外線』からも頭部を保護しています。薄毛の人が紫外線をダイレクトに受けると、頭皮環境が悪化し、さらに抜け毛が進むという悪循環に陥りますので、要注意です。
有害物質を体外へ排出する
こちらはあまり知られていない、髪の毛の重要な役割です。
現代人は食事などの中から、知らぬ間に有害物質を体内へ摂り入れ、蓄積してしまっています。
【体内への蓄積が懸念される有害物質】
- アルミニウム
- 鉛
- 水銀
- ヒ素
- カドミウムなど
身体はこれらの物質を尿や便、そして汗などを通して体外に排出しようと試みるのですが、身体の先端にある髪や体毛も、重要なツールのひとつ。後戻りを避けるという意味では、最適なのです。
薄毛が進むと、身体は排毒ツールのひとつを失うことになります。これにより有害物質の悪影響が身体へ及びやすくなることは、明らかです。
[まとめ]
いかがでしょうか?髪の毛が「見た目を良くする」ために生えているのではないことが、わかっていただけたのではないかと思います。髪の毛を失うことは、外部からの脅威に対する防御機能のひとつを失うことに、等しいのです。
薄毛の人が講じるべき即効性の高い対策は、やはり帽子などで頭部を保護することに尽きます。寒さの厳しい冬場は、保温性の高いニット帽が、特におすすめ。また夏季に帽子をかぶると「薄毛が進行する」という意見がありますが、科学的な根拠はありません。「蒸れや皮脂が気になる」という場合はこまめな着脱を繰り返し、必要に応じて洗髪や軽いリフレッシュを行えば、OK。直射日光や紫外線を浴びることの方が、よっぽどリスキーであると知っておきましょう。
そして何よりも大切なのが、育毛に前向きに取り組むこと。薄毛が見た目だけでなく、健康にも関わる問題だと自覚し、モチベーションのアップへと繋げていきましょう!
専門家プロフィール

ヨムトニック編集部です。本回答は編集者・ライターであって、医師や専門家ではありません。あくまでも本やウェブの情報(クリニックの解説等)をもとに調べたもの、という前提で参考にしていただけたらと思います。