公開日 2018年5月26日
はげを受け入れるのはどういうときですか?

私の夫は現在30代後半なのですが、つむじ辺りに薄毛が目立つようになってきています。昔から彼を知り、毎日顔を合わせている私にははっきりとわかるのです。そこで「何か薄毛対策をしなよ」と声をかけているのですが、夫は「何言っているんだ、俺は薄毛なんかじゃない」の一点張り。絶対に認めようとしません。
ネットなどで情報を調べたところ、薄毛の対策は早いほど効果的なようです。
娘のためにも、いつまでも若々しいパパでいて欲しいと願っているのですが。夫をその気にさせるには、どうしたら良いでしょうか?
問診票
年齢 | 30代 |
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性別 | 男性 |
職業 | 会社員 |
役職 | 課長 |
睡眠時間 | 5~6時間 |
体重 | 70kg |
身長 | 175cm |
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趣味 | ゲーム |
肌状態 | -- |
使用シャンプー | ドラッグストアで販売している一般的な商品 |
お酒頻度 | 週に2~3回 |
お酒量 | ジョッキビール3杯前後 |
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配偶者・恋人 | あり |
運動 | 月1回程度 |
薄毛治療暦 | なし |
薄毛血縁 | 義父がハゲ |
ヨムトニック編集部の回答
ご相談ありがとうございます。「夫の薄毛が心配」、ということですね。
以下に回答させていただきますが、我々は薄毛対策メディアを運営している編集者・ライターであって、医師や専門家ではありません。あくまでも本やウェブの情報(クリニックの解説等)をもとに調べたもの、という前提で参考にしていただけたらと思います。
男性の本音は「はげたくない」
薄毛の進行は、男性にとって大きな脅威です。20代以上男性を対象にしたとある調査では、全体の半数以上が「薄毛が心配」、「何らかの薄毛対策を試したことがある」と回答しています。
それも当然。薄毛にまつわるイメージと言えば「老化」、「滑稽」、「不摂生」と散々なものばかり。もし「早くハゲて一人前の男になりたい」と思っている男性がいるとしたら、その人はかなりの変わり者と言えるでしょう。
薄毛の進行に伴い、男性は「さまざまな可能性をあきらめなければならなくなる」と悲観しています。質問者さんの夫の「絶対に認めたくない」という態度も、理解できなくはありません。
薄毛対策は早いほど良い
質問者さんが仰っている通り、薄毛対策は早いに越したことがありません。なぜならAGA(男性型脱毛症)は、進行性の脱毛症だからです。
その原因はホルモンバランスの変化。「テストテロン」という男性ホルモンが5αリダクターゼという酵素と結合した結果、「DHT」という男性ホルモンに変化すると、毛乳頭細胞に悪影響を及ぼすようになり、ヘアサイクルが乱れていきます。
これは男性の体内で起きる自然な変化でもあるため、完全に食い止めることはできません。またその変化の始まりには、個人差があります。20代でホルモンバランスの変化が始まってしまうことがありますから、何の対策も講じなければ、薄毛はどんどん進行してしまうでしょう。
近年は、研究開発の進んでいる育毛成分を取り入れていくことで、薄毛の発生予防や、進行の加速を食い止めることも可能。しかし症状を放置してしまうと、これらの対策も効果を発揮しづらくなっていきます。やはり「薄毛対策は早い方が良い」のです。
周囲の人が気をつけるべきこと
薄毛男性の家族や、周囲の人が「絶対にやるべきではない」ことがあります。それは「薄毛を指摘して笑い者にする」、「薄毛の原因が本人にあると、責める」こと。
一番悩み、苦しんでいるのはほかならぬ本人。場合によっては「あなたは薄毛なのに、それを認めようとしない。対策も講じない」という叱責が、却って態度を硬化させ、ますます頑なにさせてしまう危険もあります。
また友人や同僚などのからかいは、防ぎようがないこともありますから、せめて家族が本人の心理を汲み、対応を工夫してあげなくてはならないのです。
薄毛男性が抱えている不安
- 容姿が劣化し、男性としての魅力が失われるのではないか。
- 薄毛の進行とともに、若さも完全に失われるのではないか。
- 薄毛というレッテルを貼られ、周囲から道化扱いされるのではないか。
本人が抱えているこれらの悩みを理解せず、馬鹿にすることしかできないのであれば、「家族の方に問題がある」と言われても、仕方がありません。
具体的にすべきこと
薄毛に悩む家族を持つ人は、どのようなサポートを与えてあげるべきなのでしょうか。以下で考えてみました。
育毛剤や育毛シャンプーなどを用意してあげては?
「薄毛を認めたくない」男性は、対策の第一歩を踏み出せずにいます。家族が代わりを務めてあげてはどうでしょう。その際も「買ってきてあげたから、これを使いなさい」と押し付けるのはNG。まずはシャンプーをさりげなく換えてみることから、始めて下さい。
薄毛の要因を取り除く努力をしてみては?
薄毛の原因が生活習慣の中に潜んでいることも、よくあります。家族の協力によって状況が改善できるようなら、ぜひ努力を。「食生活の中に、育毛に役立つ栄養素を取り入れる」、「質の良い睡眠や、ストレス緩和に役立つ環境を整えてあげる」、「共に運動する習慣をつける」などなど。これらの実践は、当人の頭皮環境に良い影響を与えていくでしょう。
まとめ
薄毛の夫が抱えている苛立ちの中には「ハゲたら、妻や家族から愛されなくなるのではないか」という恐怖が含まれています。漠然とした絶望や、やり場のない怒りは、それだけで爆発はしませんが、内心に蓄積され根強い不信感を育んでしまいます。
本当に薄毛対策に取り組んでほしい、と願っているのなら、効果を発揮するのは「愛情ある説得」にほかなりません。頑なな反発を氷解させることができたら、次はより具体的な方法を共に考え、夫婦で薄毛対策に取り組んでいくと良いでしょう。
専門家プロフィール

ヨムトニック編集部です。本回答は編集者・ライターであって、医師や専門家ではありません。あくまでも本やウェブの情報(クリニックの解説等)をもとに調べたもの、という前提で参考にしていただけたらと思います。