公開日 2017年11月30日
前頭部が薄毛になる原因はなんですか?
[相談内容]
10代の頃から、同年代の友人に比べ薄いと感じていました。
進行こそ遅かったのですが、30代後半から地肌が特に目立つようになってきて悩んでいます。
父も前頭部から薄毛が進行していったようです。
やはり遺伝の影響が大きいのでしょうか?



問診票
年齢 | 39歳 |
---|---|
性別 | 男性 |
職業 | 製造業技術職 |
役職 | 製造課、オペレーター |
睡眠時間 | 約6時間 |
体重 | 76kg |
身長 | 172cm |
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趣味 | 将棋、フットサル、映画鑑賞 |
肌状態 | -- |
使用シャンプー | -- |
お酒頻度 | 1年に数回付き合い程度 |
お酒量 | 350ccの缶ビール1本 |
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配偶者・恋人 | 無 |
運動 | 仕事(肉体労働) |
薄毛治療暦 | -- |
薄毛血縁 | 父 |
ヨムトニック編集部の回答
ご相談ありがとうございます。「前頭部が薄毛になってしまう原因」が知りたい、ということですね。
以下に回答させていただきますが、この記事をまとめているのは編集者·ライターであって、医師や専門家ではありません。
あくまでも本やウェブの情報(クリニックの解説等)をもとに調べたもの、という前提で参考にしていただけたらと思います。
前頭部が薄毛になる原因
遺伝による薄毛なのか、とのことですが、その可能性は捨てきれません。
男性の薄毛、とくに頭頂部や前頭部から進行する薄毛は、AGA(男性型脱毛症)であることが多いのですが、その原因には遺伝の影響も含まれています。
<AGAによって薄毛が進行する流れ>
- 体内の男性ホルン(テストステロン)が、毛根にある5αリダクターゼによってジヒドロテストステロンに変化する。
- ジヒドロテストステロンが、男性ホルモン受容器と結合してTGF-βを生み出す。
- TGF-βが、髪の成長を妨げる。
- 毛が成長しないまま抜けるようになる。
- 薄毛が進行する。
以上がAGAで薄毛になってしまうざっくりした仕組みです。この中で遺伝が影響するのは、「5αリダクターゼがどれくらいはたらくか」という点と、「男性ホルモン受容器がどれくらいジヒドロテストステロンと結合しやすいか」という点。
また、「5αリダクターゼがどれくらいはたらくか」を左右する遺伝子は両親どちらからも遺伝する可能性があり、「男性ホルモン受容器がどれくらいジヒドロテストステロンと結合しやすいか」を左右する遺伝子は母方(女性)からのみ遺伝する可能性があります。
今回の相談者さまはお父様が薄毛であるとのことですから、もしかしたら5αリダクターゼが活発なのかもしれませんね。
遺伝以外の可能性も考えられる
AGAは遺伝するものですが、100%ではありません。AGAに悩む人の過半数は、生活習慣の乱れや加齢によりホルモンバランスが乱れ、薄毛を引き起こしているとされています。
大まかには、以下のようなものが考えられます。
<薄毛を引き起こす遺伝以外の原因>
- 偏った食事
- ストレス
- 喫煙
- 睡眠不足
- 不規則な睡眠
- 頭皮の皮脂の放置
上記項目のどれかに心当たりがあるからといって、100%薄毛になるわけではありません。しかし薄毛の人は、こういった生活習慣が状態してしまっているケースが非常に多いです。
髪に栄養が届かなくなることが問題
AGAの原因となる生活習慣に共通するのは、髪への栄養供給を邪魔してしまう、という点です。
たとえばストレスや喫煙、睡眠不足は、血行不良の原因になります。髪も頭皮の毛細血管から栄養を得て成長しますから、血行が悪くなると十分に育ちません。
ほか偏った食事内容を送っている場合、髪の成長に必要な栄養素が得られないため、血行がよくても髪は痩せてしまいます。不健康な生活習慣というのはホルモンバランスも乱しますから、先に紹介したAGAの悪循環を促進してしまう可能性も考えられます。
一度定着した生活習慣を変えることは大変ですが、薄毛を改善するためには、こうした生活習慣の改善が必要不可欠です。もし独力で対策するのに不安がある、という場合は、まず専門クリニックに相談されてみることをおすすめします。
専門家プロフィール

ヨムトニック編集部です。本回答は編集者・ライターであって、医師や専門家ではありません。あくまでも本やウェブの情報(クリニックの解説等)をもとに調べたもの、という前提で参考にしていただけたらと思います。