公開日 2018年4月27日
白髪が多いのですが、薄毛と白髪って関係ありますか?

[相談内容]
まだ30代前半なのですが、若白髪の傾向が顕著。実は20代後半から、周囲に指摘されるほどでした。
今は、毎月髪をカットする際にカラーも行っているので目立ちませんが、そうでもしなければ、サイドの部分など白髪だらけなのではないかと思います。
そこで気になるのが、薄毛です。今のところその兆候はありません。「白髪の人はハゲにくい」という説を聞いたことがありますが、果たして本当でしょうか?また、ただでさえ白髪が多いのに薄毛まで併発してしまったら…、という心配もあります。
問診票
年齢 | 30代 |
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性別 | 男性 |
職業 | 会社員 |
役職 | -- |
睡眠時間 | 6~7時間 |
体重 | 55kg |
身長 | 170cm |
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趣味 | 写真 |
肌状態 | 普通肌 |
使用シャンプー | -- |
お酒頻度 | 月に1~2回 |
お酒量 | ジョッキビール2杯前後 |
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配偶者・恋人 | なし |
運動 | ほぼしません |
薄毛治療暦 | なし |
薄毛血縁 | なし |
[ヨムトニック編集部の回答]
ご相談ありがとうございます。「薄毛と白髪の関係が知りたい」、ということですね。
以下に回答させていただきますが、我々は薄毛対策メディアを運営している編集者·ライターであって、医師や専門家ではありません。あくまでも本やウェブの情報(クリニックの解説等)をもとに調べたもの、という前提で参考にしていただけたらと思います。
白髪の原因とは
世界中には、さまざまな髪の色を持つ人間が存在しています。日本やアジア、そしてアフリカに多いのは黒髪。欧米にも多く、天然の金髪人口は、実は少ないのだそうです。また中東などには栗色の髪、欧米には赤色の髪を持つ人もいます。こうした髪色の違いは、それぞれの人が持つ「メラニン」により決定されます。
メラニンは肌の基底層で生成されており、髪だけでなく肌の色にも影響力を持っています。大別すると「ユーメラニン」と「フェオメラニン」の2つに分かれ、そのグラデーションにより色の差異が生じています。即ち、ユーメラニンが多いと黒髪になり、フェオメラニンが多いと栗毛や金髪になるのだそうです。
そこで、白髪。元の髪色に関わらず、万国共通で発生し、やはり体内のメラニンが深く関わる現象です。
髪の毛はもともと白なのですが、生成の過程でメラニンに着色され、色が付きます。しかし何らかの原因でメラニンが生成されなくなると、白いまま伸びてしまうのです。
その最たる原因として考えられるのは、老化。加齢とともにメラニンの生成が減少していくため、白髪が多くなっていきます。これは防ぎようがありません。
次に質問者さんのように「若い年齢で発生する白髪の原因」として考えられるのが、ストレスや栄養バランスの偏り。いずれも血行や新陳代謝に悪影響を与え、白髪発生を誘発します。生活を改善することで、対策に努めていく必要があるでしょう。
なお遺伝的な影響ですが、10代など早い時期に大量発生する白髪に関しては「メラニン生成力が弱い」という遺伝体質の可能性が考えられるそうです。この場合も老化同様、白髪染めを定期的に行うしか改善法がありません。
薄毛と白髪に相関関係はあるのか
薄毛と白髪の原因が共に老化である場合、同時に進行していくことは考えられます。しかし「若白髪の人は薄毛にもなりやすい」とか、逆に「若白髪の人はハゲない」という説は、単なる憶測に過ぎず、科学的な根拠がありません。
薄毛の発生には、主にホルモンバランスの乱れや変化が関わっています。遺伝的な要因であっても、その内容はホルモンに関わるものですから、白髪の発生とは根本の原因が異なるのです。
若いうちから白髪、あるいは薄毛が発生してしまったとしても、ふたつの症状が併発する可能性は非常に低いと言えるでしょう。
白髪対策で気を付けておきたいこと
若白髪だからと言って、薄毛に直接的な影響はないことがおわかりいただけたでしょうか。しかし、安心するのはまだ早いかもしれません。というのも、若白髪の背後には深刻な病が潜んでいる可能性があるからです。
特に毛髪の中でも一部分だけに白髪が発生している場合は、要注意。以下のような分類が可能なほど、原因が明白なことがあります。
- 頭頂部の白髪…胃や消化不良のトラブル
- 右頭頂部…腎臓の不調
- 左頭頂部…肝臓の不調
- つむじ…肺や心臓の不調
身体内の各臓器と頭皮は、部位によって経路の繋がりがあります。このため、上記のような予測がある程度可能なのです。
部分白髪が発生しているということは、繋がりのある臓器に問題が生じ、充分な酸素と栄養が頭皮に運ばれなくなっている証拠と考えられます。早めに病院を受診し、医師の診療を仰いでください。
また白髪対策としてカラーリングを行う際にも、充分注意を。刺激の強い薬剤や高い頻度で白髪染めを行うと、頭皮や髪を傷めてしまう可能性があります。そうなると「部分的な抜け毛が発生する」、「毛髪が勢いを失う(薄毛に見える)」などの弊害が発生しやすくなります。
カラーリングの際は美容師によく相談し、健全な育毛環境を損なわないよう注意して下さいね。
[まとめ]
いかがでしょうか?まだ年齢が若いうちは、白髪と薄毛が同時進行する心配は少ないことが、わかっていただけたのではないかと思います。
しかし白髪は薄毛と違い「改善に有効」とされる人工的な成分は登場していません。いまのところ、カラーリングの力に頼るしかなさそうです。
専門家プロフィール

ヨムトニック編集部です。本回答は編集者・ライターであって、医師や専門家ではありません。あくまでも本やウェブの情報(クリニックの解説等)をもとに調べたもの、という前提で参考にしていただけたらと思います。