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成分・症例名など専門用語解説

公開日 2017年9月5日

デュタステリド【Dutasteride】

デュタステリドとは、イギリスのグラクソ・スミス・クラインが開発した脱毛治療に効果が見込める成分です。

日本では2015年に厚生労働省に認可され、 ザガーロという名称でAGAクリニック等を中心に処方されています。

厚生労働省に認可されている脱毛治療薬は、 ミノキシジル フィナステリドの2つだけでした。ミノキシジルは主に頭皮の血管を広げて髪に栄養を届けることで育毛を促し、フィナステリドは髪の成長を妨げる ジヒドロテストステロンというホルモンの生成を抑えることで脱毛を予防します。

デュタステリドのはたらきは、このうちのフィナステリドに似ているものの、発毛促進効果は1.5倍近いという臨床結果も出ており、今のところ最も効果が見込める脱毛防止薬とされています。

デュタステリドが育毛にはたらく仕組み

デュタステリドに育毛効果が期待できる理由は、抜け毛の原因となるジヒドロテストステロンの生成を抑えられる点にあります。

男性の薄毛の多くは、AGA(男性型脱毛症)に当てはまります。AGAの原因は、ジヒドロテストステロンという、強力な男性ホルモン。これが休止期→成長期→退行期という通常の ヘアサイクルを乱し、髪が成長しないまま退行期を迎えてしまうことにより、薄毛が進行していきます。

ジヒドロテストステロンは、テストステロンという男性ホルモンが 5αリダクターゼという酵素の影響を受けて生成されるのですが、デュタステリドにはこの5αリダクターゼのはたらきを阻害する作用があります。5αリダクターゼのはたらきを阻害することで、ジヒドロテストステロンが生成されるのを抑えているというわけです。

副作用について

デュタステリドは育毛効果が高い反面、副作用のリスクもつきまといます。

厚生労働省に認可されているだけに、致命的なリスクは低いとされていますが、それでも懸念される副作用の中には重い症状も含まれています。

  • 精液の減少…男性ホルモンを抑えることにより、精液の作られる量も減ってしまう。臨床試験では、全体の1%前後で発現。
  • ED・性欲減退…男性ホルモンを抑えることにより、男性機能が減退してしまう。臨床試験では、全体の4%前後で発現。
  • 肝機能障害…薬の成分が肝臓で代謝される際に、過剰反応を起こしてしまう。頻度は確認できず。

デュタステリドを含む薬剤の種類

  • ザガーロ(アボダート/アボルブ)…デュタステリド開発元であるイギリスの製薬会社、グラクソ・スミスクラインが販売している正規品。価格は6000円前後/30錠※1錠当たり0.5mg。同社が販売する製品には、アボダートとアボルブという、ザガーロと同じ成分で名称の違う製品が2つある。アボルブは日本で販売されている前立腺肥大症の薬で、アボダートはその海外版となっている。
  • デュプロスト…フィンペシア(プロペシアの未認可コピー品)を開発・販売しているインドの製薬会社、シプラが販売しているコピー品。価格は6000円前後/100錠※1錠あたり0.5mg。
  • デュタス…インドの製薬会社、ドクターレディーズラボラトリーが販売しているコピー品。価格は1万5000円前後/300錠※1錠あたり0.5mg。
  • デュタプロス…トルコの製薬会社、コサックファーマが販売しているコピー品。価格は4000円前後/30錠※1錠あたり0.5mg。

現在、デュタステリド製剤の正規品はザガーロのみとなっています。それ以外の製品は、価格こそ安いものの、厚労省未認可のコピー品です。飲用は完全に自己責任となりますので、注意してください。

ちなみに、デュタステリドの特許は、2015年に切れています。日本ではまだジェネリックは販売されていませんが、アメリカでは続々と開発・販売されている様子。厚生労働省に認可されるまであと2~3年は掛かることが見込まれていますが、近い将来より低いコストでデュタステリド製剤を購入できるようになることは既定路線となっています。

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