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成分・症例名など専門用語解説

公開日 2017年9月5日

ヘアサイクル【Hair growth cycle】

ヘアサイクルとは、髪の毛が生え変わるサイクルのことです。

日本語では毛周期と言い、以下の3つのステップを周期的に繰り返します。

  • 成長期
    毛の根元にある毛母細胞が活発に分裂し、髪の毛が伸びる時期です。この期間は平均的に3~5年続きます。
  • 退行期
    毛母細胞の分裂が収まり、毛の根元が収縮する時期です。この期間は1~2週間続きます。
  • 休止期
    古い髪の毛が毛の根元から切り離され、新しい毛が成長を始めます。古い毛は新しい毛に押し出される形で脱毛します。この期間は3~4ヶ月続きます。

正常な状態であれば、成長期の髪が全体の9割以上を占めているため、それ以外の部位が退行期や休止期に入ったからといって、髪が疎らになってしまうことはありません。また、ヘアサイクルは頭皮の部位によってバラバラなので、特定の箇所が一気に退行期や休止期に入ることもまずないと考えてよいでしょう。

正常な抜け毛とヘアサイクルの乱れによる脱毛の違い

毎日明らかに100本以上の毛が抜けている場合は、要注意です。

平均すると、人の髪は1日に80~100本近く抜けています。ふつうに生活していても自覚がないかもしれませんが、これは長年の研究や調査によって明らかにされている事実です。意識的に抜け毛の量を数えてみて、大まかにでもこの範囲に収まるようであれば、ヘアサイクルがしっかり周っている証拠です。薄毛についてとくに心配する必要はないでしょう。

しかし注意したいのが、ヘアサイクルが乱れたことによる脱毛です。ヘアサイクルは、食生活やストレスなどの生活習慣によって簡単に乱れます。例えば極端なダイエットを始めた場合、長く続ければ続けるほど、髪の成長期は短縮されてしまいます。同時にたくさんの髪が休止期に入っていまうため、一気に髪が薄くなることも考えられます。もし思い当たることがあるなら、速やかに生活習慣等を改めることをおすすめします。

また、男性の場合、加齢によるジヒドロテストステロンという男性ホルモンの量の増加や、そのホルモンの影響を受ける受容体の感受性の変化によって、ヘアサイクルが乱されます。

具体的には、ジヒドロテストステロンが男性ホルモン受容体と結合することによってTGF-βという物質となり、これが毛母細胞に髪の成長を止める信号を出すとされています。髪が成長しないまま退行期・休止期を迎えてしまうため、産毛のように短く柔らかい毛が徐々に増えていき、薄毛となってしまうわけです。

ちなみに、ジヒドロテストステロンが原因となる脱毛はAGA(男性型脱毛症)と呼ばれており、男性の10人に1人はいずれこの症状に悩まされるといった統計もあります。

ヘアサイクルの乱れを改善するには

毛母細胞が完全に死んでしまわない限り、ヘアサイクルの乱れは改善することができます。その方法は、ヘアサイクルが乱れた原因を取り除いてしまうこと。

偏った食生活やストレス、睡眠不足、男性ホルモンなど、ヘアサイクルが乱れる要因は人それぞれですが、それらを1つ1つ丁寧に改善していくことで、髪の成長が促されます。

近年は脱毛治療を専門に行うクリニックが増えていますが、そこでの治療は、生活習慣の改善と、男性ホルモンのはたらきを抑える薬(正確にはジヒドロテストステロンを作り出す5αリダクターゼを抑える薬)、頭皮の血行を促進して髪に栄養を行きわたらせる薬を組み合わせて行われます。乱れてしまったヘアサイクルを改善するために、考えられる原因をしらみ潰しに対策していくのです。

ヘアサイクルの乱れは、原因が見えづらい分、改善には時間も掛かります。しかし正しい治療を行えば、7割近くの薄毛が改善できるというデータもあります。諦めずに、とにかく続けることが大切です。

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