公開日 2017年9月5日
ハミルトン・ノーウッド分類【Hamilton–Norwood scale】

ハミルトン・ノーウッド分類とは、AGA(男性型脱毛症)の種類を体系的に一覧にしたものです。
もともとはJ・B・ハミルトンというアメリカの皮膚科医によってまとめられたのですが、その後オタール・ノーウッドという、同じくアメリカの皮膚科医がブラッシュアップしたことから、2人の名前をとってハミルトン・ノーウッド分類とよばれています。
ハミルトン・ノーウッド分類では、進行度を7段階に分けて、どこから進行するかという類型も含めてトータル12種類の薄毛タイプを体系化しています。
- I…髪の生え際が少し後退している状態。家族に薄毛の人がいない限り、大きな心配はない。
- II…M字型に生え際が後退している状態。脱毛症の初期段階で、注意が必要。
- II-A…生え際が耳の2センチ手前まで後退している状態。脱毛症の初期段階で、注意が必要
- III…M字がさらに後退して、広範囲に頭皮が露出している状態。
- III-Vertex…M字に加え、頭頂部からも薄毛が進行し始めている状態。
- III-A…生え際が全体的に大きく後退し、広範囲に頭皮が露出している状態。
- IV…生え際が大きく後退し、頭頂部からも薄毛が進行し始めている状態。
- IV-A…生え際が耳を超えて後退し、M字の真ん中でも薄毛が進行し始めた状態。。
- V…前頭部から進行する薄毛と頭頂部から進行する薄毛が、密度の高い髪の境界線に分離されている状態。
- V-A…前頭部から進行する薄毛と頭頂部から進行する薄毛が1つになっている状態。ただ、頭頂部には産毛が残っている。
- VI…前頭部から進行する薄毛と頭頂部から進行する薄毛が1つになり、後頭部まで薄毛が進行している状態。
- VII…側頭部のみに毛が残り、頭頂部から後頭部にかけて疎らに産毛が生えている状態。
AGAの進行度と治療の可能性について
I~IIまでは、脱毛の初期段階。この段階で気付いて早めに対策をすれば、AGAの進行を食い止めることができます。
III~IVは、人目にわかるほど脱毛が進行してしまった状態です。髪型などで隠すのも難しくなり、この段階からカツラや植毛などを考える人もいます。ただ、適切な対応をとることで、薄毛の進行を食い止め、健康な髪を取り戻せる可能性もまだ残されています。
V以上までAGAが進行してしまった場合は、健康な髪を取り戻せる可能性はかなり低くなってしまいます。というのも、毛根がかなり弱ってしまっているためです。可能性はゼロではありませんが、改善までに長い期間を必要とすることが少なくありません。
AGAは進行性です。根本的な原因を取り除かない限り、将来的に髪を失うことは避けられません。生え際や頭頂部が薄くなったり、フケが急に増えたりといった兆候が現れたら、可能な限り早く対策をとり、頭皮を健康な状態に保つよう努めることが大切です。
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