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成分・症例名など専門用語解説

公開日 2017年9月5日

キノリンイエロー【Quinoline Yellow】

キノリンイエローは、着色用の添加物の一種です。

身体に塗布するタイプの医薬品や化粧品などに使われている成分ですが、これがフィンペシア(インドの製薬会社が開発・販売するAGAの薬)の錠剤をコーティングするために使われていたことから、ひと時話題になりました。

というのも、副作用の懸念から、食料品への使用が認められていない成分だったからです。キノリンイエローには発がん性がある、という噂までがまことしやかにささやかれ、フィンペシアから別のAGA治療薬に切り替える人もたくさん出ました。

その後、キノリンイエローが含まれないフィンペシアが新発売され、発がん性等の噂も徐々に収まっていきました。しかし、ウェブ上にはまだキノリンイエローが含まれるフィンペシアの副作用を懸念する記事が多く残っており、そうした記事を目にした人が不安を感じて、検索サイトやQ&Aサイトなどで正しい情報を探すというケースも少なくありません。

キノリンイエローの副作用について

キノリンイエローには、いくつかの副作用があるとされています。

しかし、よく言われる発がん性については、根拠がありません。厚生労働省が発表したわけでもなく、噂がひとり歩きした、というのが大方の見方です。タールはたばこに含まれる発がん物質として有名ですが、キノリンイエローがタール色素に分類されることから、そうした誤解が広まったものと考えられています。

実際、1960年代にタール色素が食品添加物として認可されなくなった経緯があるため、完全な誤解とまでは言えないのですが、今のところキノリンイエローに発がん性が確認されているという事実はありません

子供に一定量を飲ませ続けるとADHDとなる

日本で言われているものではありませんが、イギリスの厚生労働省にあたるFSAは、キノリンイエローをADHDとの関係が疑われる成分として指定しています。また、ヨーロッパ食品安全委員会も、キノリンイエローの1日の摂取量を体重一キロあたり0.5mg~10mgに制限するよう呼び掛けており、リスクゼロの成分であるとは言えません。

とはいえ、フィンペシアに使われていたキノリンイエローはごく少量です。暴飲しない限り、飲み続けても懸念されるような副作用を引き起こすケースはまずなかったことでしょう。

それよりも、フィンペシア自体の副作用を気にしたいところです。フィンペシアは未認可の薬です。プロペシアと同じ作用で安く手に入るというメリットがありますが、ジェネリック医薬品というわけではなく、国際特許法の抜け穴をついたコピー品です。国が認める機関で安全性が確認されているものではありません。

成分1つひとつの安全性を確認することも大切ですが、それ以上にまず薬として信頼できる背景があるかどうかをチェックすることが大切と言えます。

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